監査法人からコンサルへ──トーマツ・KPMG・PwC出身者のキャリアパス
2025.12.08
有限責任監査法人トーマツ、KPMGコンサルティング、PwCあらた監査法人
これらBIG4監査法人で会計監査に従事してきたあなたは、次のキャリアをどう描いていますか?
監査法人での経験は、コンサルティング業界において極めて高く評価される資産です。財務諸表の読解力、内部統制の知識、監査プロセスの理解
これらはM&Aアドバイザリーや企業再編、IPO支援など、多くのコンサルティング領域で必須のスキルです。
最も人気が高い転職先がFASです。デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)、KPMG FAS、PwCアドバイザリーなど、同じBIG4グループ内での異動も多く見られます。
業務内容
・M&Aデューデリジェンス
・企業価値評価(バリュエーション)
・事業再生支援
・不正調査
・投資銀行のM&Aアドバイザリー
よりディールに近い立場で働きたい方には、投資銀行という選択肢があります。ロスチャイルド・アンド・コー・ジャパンなど独立系投資銀行では、監査法人出身者の財務分析力が高く評価されます。
30代後半以降のキャリアとして、事業会社の財務責任者ポジションも人気です。上場準備中のスタートアップや、海外展開を進める中堅企業からの需要が高まっています。
BIG4の総合コンサル部門(デロイト トーマツ コンサルティング、KPMGコンサルティングなど)では、会計知識を活かした業務改革や内部統制構築プロジェクトが多数あります。
公認会計士資格を持つ監査法人出身者は、資格プレミアムが働きます。多くのファームで資格手当が支給され、長期的なキャリア形成においても有利です。
キャリアパスの一例
監査法人(3-5年)→ FAS(5-7年、マネージャーまで昇格)→ 投資銀行 / PE ファンド(VP – Director)→ 事業会社 CFO / 独立(アドバイザー業)
監査法人からの転職は、シニアスタッフ〜マネージャー昇格前後(入社3〜7年目)が最も多いタイミングです。
この時期は:
・監査の一連のプロセスを理解している
・主査として案件を回せる
・まだ30代前半で柔軟性がある
という条件が揃っており、転職市場での評価が高くなります。
定量的な実績:担当した監査案件の規模、業種、特殊論点への対応経験
コミュニケーション力:クライアント経営層との折衝経験
プロジェクト管理能力:監査チームのマネジメント経験
専門知識の応用力:監査で得た知見をどうコンサルティングに活かすか
監査法人での経験は、決して「監査だけ」のキャリアではありません。財務のプロフェッショナルとして、多様なキャリアパスが開かれているのです。